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貧者の一票 [読書メモ2017]

『貧者の一票』 渡邉哲也 2017/01

貧者の一票 グローバル経済の崩壊と連鎖する無血革命
著者は作家・経済評論家。 グローバル化が貧者の一票で終わりを迎えつつあるという本。

 貧しい国が豊かになると戦争が起きる。豊かな国が貧しくなると革命が起きる。
 国家による規制を最小限にとどめ、ワン・ルールの下で世界を1つにしていこうとするグローバリズムの下では、弱肉強食化が進むことは避けられず、必然的に格差が拡大していく。
 こうしたグローバリズムに決定的な打撃を与えることとなったのが、リーマン・ショック。 そして、その怨嗟が金融機関に向けられ、「金融叩きが票になる」という構図が生まれた。政治は、多額のお金を献金してくれるウォールストリートの一握りの支持者よりも、多数の庶民が持つ「貧者の一票」になびくようになる。 ウォールストリ-トから多額の献金を受けていたことで批判を浴びていたクリントン氏には、大きな逆風が吹いていた。
 (英のような)島国もしくはアメリカのように隣接する他国が少ない国は、国民がナショナリズムを選択すれば、それが現実の政策として成立する。
 今、世界は20世紀以前の「r>g」に象徴される社会構造に戻りつつある。
 今回の大統領選では、(メディアが作った)トランプ・バッシングがあまりにも激しかったため、トランプ支持を公言するのを控えた有権者が多くいた。そのためメディアは「貧者の一票」の動向を読み切れなかった。
 トランプ大統領の誕生は、イギリスに次いでアメリカがグローバリズムからナショナリズムに舵を切り替えたことを意味し、同時にテレビや新聞に代表されるレガシーメディアの衰退を意味するものになった。
 NHKのグループ会社の利益剰余金は2014年度末に916億円。不都合な事実については「報じない自由」を行使し、世論を操作しようとする既存メディアに対する国民の不信は募る一方だ。
 グローバル化によって起きた世界のワン・ルール化によって多大な恩恵を受けたのがグローバル企業であり、グローバル金融。そしてこれが、ある意味でグローバリズムの正体。
 (今の中国のような)基本的人権の尊重をはじめとする民主主義の基本ルールに従うつもりがない国には、何を言っても無駄。国民の不満を逸らす1つの方法が、対外拡張戦略。
 一極支配のグローバリズム構造が崩壊し、「インターナショナル」すなわち国家間の対立構造の中でのバランスを重視する方向に変わりつつあるのが、今の国際社会。
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