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貧困女子のリアル [読書メモ2017]

『貧困女子のリアル』 沢木文 2016/02

貧困女子のリアル (小学館新書)
著者はフリーの編集者。 30代の貧困女性の実態・背景を紹介する本。

 彼女たちの貧困の背景は大きくふたつある。ひとつは非正規雇用だ。ふたつめは、ブラック企業や男性社会でこき使われ、燃え尽きること。 挙句の果てに解雇される。実に報われない。それを別のモノで埋めようとするから、出費がかさみ経済的にきつくなっていく。
 貧困状態にある女性にインタビューして感じたのは、親子関係に問題がある人が多いということ。 2012年頃から、”毒親”という言葉がメディアに登場するようになった。これは”貧困女子”というキーワードを目にするようになった時期と重なる。
 収入があるのに貧困状態になっている女性たちのある種の共通点は、摂食障害。大きく3種類あり、ただひたすら食べて太っていくケース、食べることができずに痩せていくケース、そして最もお金が掛かるのは、食べて吐くを繰り返すケースだ。
 普通に生活している女性が貧困状態に陥ることへの予防は、貯蓄。
 貧困といわれる女性を見ていると、皆パソコンを使わず、スマホを使っている。
 ”夢は大切”という個性尊重教育も弊害をもたらしているのではないか。夢を叶えるためには、地を這うような努力を続け、それを何とも思わず愚直に行い続けるというプロセスが必要なのだ。それを教わらないまま大人になったらどうなるか・・・。
 借金の連帯保証人になってしまい、苦しんでいるという女性は多い。一見、普通なのに貧困状態にあるという女性は、ほぼ全員が借金問題を抱えている。
 定職がある女性が貧困状態に陥ってしまう原因は、過度な消費。他人に合わせて見栄を張って買い物や付き合いをしていると、あっという間に収入を上回る支出をしてしまう。
 貧困だという女性の共通点は、高い理想があり、それに向かって無理をしてしまう傾向がある。
 自分は貧困状態にあると思っている女性を取材して感じるのは、女性としての自信のなさ。だからこそ、女としての能力(容姿など)を肯定してくれた男に対して、全信頼を傾けてしまう。
 貧困状況にある女性は、何かの心の欠落と闇を抱えており、それが浪費と結びついている。
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体内の過剰な水分が恐ろしい病気を招いている [読書メモ2017]

『体内の過剰な水分が恐ろしい病気を招いている』 笠井良純 2016/07

体内の過剰な水分が恐ろしい病気を招いている
著者は笹塚薬局の3代目、薬学修士。 日本人は水分を取りすぎであると警告する本。

 過剰な水分摂取を行うと、吸収速度が追いつかずに消化管内に停滞する。放置すれば温度の下がる水分を37度前後に保温するために、胃腸に慢性的な充血が起こり、胃炎や腸炎を頻発するようになる。 また消化管の血管やリンパ管は充血でパンパンになっているので、あらゆるものの消化・吸収速度は急速に落ちていく。つまり「大量に水分摂取を行うと血液はドロドロになる」。これがあらゆる病気を導いている。
 「病」という漢字は、やまいだれに「丙」(ひのえ=火の兄)。つまり「病」とは自分の代謝熱が排熱できずに内攻し、臓器や器官に炎症を起こすということ。
 現代人はあまりにも過剰に水分を摂りすぎており、全身の皮下に集まる水分が増加するため、皮膚の冷たい人が多く、これが全身の皮膚蒸泄(廃熱)を止めている。
 水分を取っても血液はサラサラにならない。そのようなエビデンスは存在しない。
 人間は炭水化物を摂っていれば、それほど脱水状態にはならない。 ただし、極端に小食の方や断食中の方は、炭水化物の補給が十分でないので体が水分不足になる可能性があるので、水分補給が必要。
 中東など暑くて乾燥している地域は、水分補給が足りなくて循環器系疾患が多いと思われがちだが、実際には日本のほうがはるかに循環器系疾患が多い。
 日本人は欧米人に比べて1日にトイレ(小用)に行く回数が約2倍。尿には塩分も含まれているので、日本人は塩分をしっかり摂るべき。
 水分の摂りすぎが人体に悪影響を及ぼす「水毒」という言葉は、日本独特のもの。江戸時代に作られた言葉とされている。乾燥した風土で出来上がった漢方では、「水毒」という言葉はそれまでなかった。
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1月第4週に読んだ本(まとめ) [既読一覧]

『新ビジョン2050』 小宮山宏 2016/10
『実践日経平均トレーディング』 國宗利広 2016/09
『生殖医療の衝撃』 石原理 2016/08
『負の感情を捨てる方法』 中島輝 2015/11
『雪と氷の疑問60』 日本雪氷学会(編) 2016/10
『バイ菌だって役に立つ』 藤田紘一郎 2002/08

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新ビジョン2050 [読書メモ2017]

『新ビジョン2050』 小宮山宏 2016/10
新ビジョン2050 地球温暖化、少子高齢化は克服できる
著者は三菱総研理事長、プラチナ構想ネットワーク会長。 半世紀先の目標「ビジョン2050」を20年ぶりに見直した本。

 アフリカを除く地域において人口はいずれ減少を始める。今後アフリカの教育振興によって人口増を抑制することが重要。それが適切になされるとすれば、人口爆発は杞憂に終わる。21世紀は人口が飽和する世紀。
 先進国の自動車保有台数は、人口比0.5で飽和する。自動車が飽和しているような国では、他の人工物も飽和している。日本では、毎年新たに投入される鉄の量と鉄スクラップの量がほぼ等しくなっている。国内だけで考えれば、すでに鉄鉱石から鉄を作る必要はない。多くの先進国はすでに鉄鉱石を必要としない。2050年頃には、世界のほぼ全域がこうした状況に近づくだろう。
 2016年現在の高校生が50歳を迎える頃に、世界は飽和の時代を迎えているだろう。
 21世紀のビジョンは質の高い社会、より良いクオリティ・オブ・ライフを楽しめる社会だろう。そうした社会をプラチナ社会と定義しよう。地球上すべての人々がプラチナ社会を生きる、そのことが目指すべき地球社会の姿。
 2050年までに世界で、1990年の水準と比べてエネルギー効率を3倍にすることは合理的な目標。再生可能エネルギーの使用は2倍にする。 2050年ごろを目処に、人類は金属を採掘する時代に別れを告げ、過去に採掘した金属を循環使用する社会に移行する。2050年、世界の人口は93億人。
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実践日経平均トレーディング [読書メモ2017]

『実践日経平均トレーディング』 國宗利広 2016/09

実践 日経平均トレーディング
著者は野村證券を経て匠投資顧問。 日経平均を利用した売買を紹介する本。

 ローカルな株価指数だった日経平均がグローバル化したのは、リーマンショック後。大取の夜間取引開始(2007年)がきっかけ。ほぼ同じ時期に、高速高頻度取引(HFT)や、アルゴリズムを使った分割発注と自動売買が日本市場で広がる。日経平均の動きは、外国人とHFTに主導権を握られる。日経平均は個別銘柄の積み上げではなく、先物によって指数の水準が決まり、それに帳尻が合うように個別銘柄の値段が順番に決まっていく。
 ベンチマーク(インデックス)に勝てるファンドは4分の1もない。ヘッジファンドも、投資家が思っているほど高いリターンを出せてはいない。結局、分散投資でも集中投資でも全体のパイが増えない限り、いい結果は期待できない。高い運用報酬を払うくらいなら、自分で運用を検討すべき。
 どんなときでも期待値が100%以上の手法とは、裁定取引しか存在しない。
 長期投資の対象としての日経平均と、投機的取引の対象としての日経平均は、全く別物であると理解すべき。
 日本市場においてHFTが最も確実に稼げる対象は、日経平均関連商品。AIによる自動売買は夢の段階にすぎない。クオンツの根本的な原理は、昔も今も未来も変わらない。
 クオンツが市場からお金を抜き取る5つの原理: ①トレンド ②平均回帰 ③ファンダメンタルバリュー(適正価格) ④裁定・複製 ⑤マーケットメイク。
 株価は誰もが妥当だと思えるところへ、誰もが予想できないルートで到達する。
 個人投資家は短期トレードにおいては、ひたすら単品で順張りを狙うほうが、シンプルかつ賢明。
 金融工学の3つの大きな失敗は、1987年(ブラックマンデー)、1998年(LTCM破綻)、2008年(リーマンショック)と、ほぼ10年サイクル。とすると次は2017か2018年。
 2015年末まではラージ先物が全ての日経平均関連商品の大元であった。2016年に入ると、ミニの売買が多くなり、主導権を奪いつつある。
 レバETF1570は残高が1兆円に迫るお化けファンド。
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生殖医療の衝撃 [読書メモ2017]

『生殖医療の衝撃』 石原理(おさむ) 2016/08

生殖医療の衝撃 (講談社現代新書)
著者は埼玉医科大学医学部教授。 生殖医療の現状を紹介する本。

 1978年、世界ではじめての体外受精によるこどもであるルイーズ・ブラウンが生まれた。この英国における成功に大きく貢献したのが、産婦人科医のステプトーと、32年後(2010年)にノーベル賞を受賞する生物学者エドワーズであった。
 最近では日本で生まれるこどもの24人に1人は、体外受精など生殖医療により妊娠したこども。世界では、これまでに600万人以上が、生殖医療で出生した。
 ルイーズが生まれた前後の報道などでは、病院職員からさまざまな不確実な情報が漏洩された。(試験管を使ったわけでもないのに)「試験管ベビー」と呼ばれたのは、もっとも分かりやすい嘲弄だった。
 1990年代以降、生殖医療は爆発的に各国に普及した。卵子を採取する方法は、腹腔鏡を使う方法から、膣から針で採取するやり方に全面的に変わった。
 生殖医療を変えた技術革新のひとつが、顕微受精。顕微鏡で卵子を観察しながら、細いガラスのピペットでひとつの精子を卵子に注入する。 いまや世界では生殖医療の70%近くが顕微授精。乏精子症(精子の数が極端に少ない)や精子無力症(精子の運動性が乏しい)は治療可能な不妊症に変わった。精子がひとつ、まったく動いていなくても生存さえしていれば、受精卵を得られる可能性がある。
 「生殖革命」2つめの強力な推進力となったのが、凍結技術。最近では、生殖医療で生まれた日本のこどもの4分の3は、凍結保存された胚から生まれている。基本的には「冷凍マグロ」と同じで、細胞を壊すことなく冷凍・解凍する技術である。現在使用されている標準的な胚凍結法は、ガラス化法と呼ばれる。
 提供精子による人工授精(女性の子宮に注入する)の歴史は古く、すくなくとも1940年代から行われていた。
 日本では2006年の最高裁判決で、死後生殖は認められない(法的には父親が存在しない)ことが確定した。類似の事例は各国で発生している。時間を超えた死後生殖が、遺産相続など数多くの法的問題を創出する。
 「遺伝的性別」と「みかけの性別」は必ずしも一致しない。男性とも女性ともいえない、さまざまな「性別」を生きる人々がたくさんいる。ヒトの性は、普段考えているほど絶対的なものではない。染色体がXYであっても卵巣を持つ方や、XXであっても精巣を持つ方もいる。 さらには「こころの性別」が性同一性障害として問題になる場合もある。 曖昧な外性器を持つ新生児について、社会的性別を生後1ヶ月までに確定すべきという考え方は、すでに時代遅れ。
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負の感情を捨てる方法 [読書メモ2017]

『負の感情を捨てる方法』 中島輝 2015/11

負の感情を捨てる方法 「最悪」は0.1秒で最高に変わる
著者は心理カウンセラー。 とらえかたを変えることで、世界が180度変わるという本。

 明日、死ぬとわかっていても、今のあなたの欲望は本当に望むことか? イエスなら、今のあなたの本当の気持ち。ノーならば、とらわれという感情。
 感情に「とらわれる」と、一日中そのことしか考えられなくなる。 「とらわれ」の最大の罪は目的を見失うこと。 感情は際限なく「ないものねだり」を続ける。
 自分の感情に気づき、そこから距離をとる。そして快か不快かを判断し、快なら迷うことなく対象に向けて突き進む。そうしたことが、得体の知れない不遇感を脱する最短距離になる。
 思い通りにならないことを思い通りにしようとすると、ますます感情にとらわれていく。
 重要なのは「自分がどこにコンプレックスを抱いているか」ということを客観的に理解すること。
 「未来の満足」よりも「現在の満足」に集中する。先々の満足ばかりを追っていては、いつまで経っても満足はやってこない。
 すべての悩みは、いつもとらわれから生まれている。
 死にたいほど悩んでいたとしても、まったく関係ないことを唐突にやり始めると、それまでの重苦しい気持ちが嘘のように変わっていく。
 「何の制限もなかったらやりたいこと」を考えると、本当の自分が見えてくる。
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雪と氷の疑問60 [読書メモ2017]

『雪と氷の疑問60』 日本雪氷学会(編) 2016/10

雪と氷の疑問60 (みんなが知りたいシリーズ2)
編者は公益社団法人。 雪と氷についての知識・研究成果をまとめた本。

 雪結晶の分類は121種類。直径0.2mm以下の氷晶10種と雹など固体降水6種を除くと105種類。 デザインなどでよく目にする雪結晶は、樹枝六花や雲粒付六花など。
 おおむね0.2mm以上のものを雪結晶、0.2mm未満のものを氷晶という。
 氷の粒子で5mmまでなら霰(あられ)、5mmを超えると雹(ひょう)。俳句の季語では、霰は冬、雹は夏。
 積もったばかりの雪は50kg/m3、長時間圧密した積雪は500kg/m3以上にもなる。積雪地域の住宅では300kg/m2に耐えるように設計されている。
 自然の雪は六角形を基本とした対象系だが、人工降雪機の雪は球形や不定形。
 氷が滑る理由については、これまでいくつかの説が提案されている。①圧力で融解して発生した水で滑るという「圧力融解・水潤滑説」 ②「摩擦融解・水潤滑説」 ③摩擦の原因は材料間で起きる凝着(ぎょうちゃく)であるとする「凝着説」など。
 オホーツク海の流氷はアムール川の水が凍った河川氷ではなく、海水が凍ってできたもの。
 シベリアなどの永久凍土の厚いところは400m近く。永久凍土は陸地面積の14%。
 アクアラインの海底トンネル建造時に数万m3の凍土がつくられた。LNG地下タンクの周囲のように凍土が30年以上保持されている例もある。
 長野は最も低緯度で行われたオリンピック開催地。日本は低緯度でも雪が多い国。
 グリーンランド氷床には地球上の淡水の7%が氷として保持されている。全て融けると海水面が7m上昇する。
 日本の雪対策経費(除雪など)は年間2000億円。
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バイ菌だって役に立つ [読書メモ2017]

『バイ菌だって役に立つ』 藤田紘一郎 2002/08

バイ菌だって役に立つ―清潔好き日本人の勘違い (講談社プラスアルファ文庫)
著者は東京医科歯科大学大学院教授。 寄生虫などの共生生物が人体にどのような影響を与えているかという本。

 日本人は古来回虫と共生してきた。1950年、日本人の回虫感染率は60%を超えていた。それが10年後の60年には20%、70年には2%、80年には0.2%と、日本人の回虫感染率は急激に低下してきた。
 この回虫の感染率低下に逆比例して、日本人の間で起こってきた新しい病気が、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、花粉症などのアレルギー性疾患であった。
 「現代の日本人は寄生虫を1匹も飼っていない」というのは「とんでもない誤解」。
 内部寄生虫には、単細胞生物の原虫と、多細胞生物の蠕(ぜん)虫がある。蠕虫は、線虫類、吸虫類、条虫類に分かれる。
 寄生虫は宿主との間に相利共生の形で進化・適応してきた。いまだ十分に適応していない寄生虫が「体に悪い寄生虫」ということ。寄生中は宿主の免疫応答に逆らって生きる術を備えている。
 肥満細胞が破れると、細胞内部にあるヒスタミンなどが飛び出し、組織を傷害する。これがアレルギー反応である。寄生中の分泌・排泄物はIgE抗体レセプターをすべて覆ってしまうことで、肥満細胞の破裂を防ぐ。
 80年代半ば頃から急に回虫症が日本国内に復活してきた。原因は自然食、有機栽培野菜の肥料、輸入野菜、海外渡航、グルメブームで生食の普及など。
 日本には80種のノミがいるとされるが、ほとんどすべてがネコノミ。
 共生菌の排除が新しい感染症、O157を生み出した。O157は大腸菌の奇形種。O157は細菌類がわんさといる「汚い場所」では生存できない、「ヤワな菌」。
 清潔志向の高まりと共に膣を石鹸で洗う人も出てきた。しかし洗いすぎるとデーデルライン乳酸菌を追い出してしまい、膣が「中性」となり、雑菌がたやすく増殖するようになり、膣炎となる。つまり、洗いすぎると汚くなるのだ。
 1995年、バリ島から帰った日本人だけが200人もコレラ患者となった。「日本人だけがコレラを発症する」という現象は何も驚くことではない。当然の結果である。私自身がこの致死率の低いコレラ菌を飲み込んでみたが、何の症状も現れなかった。しかし、前もって抗生物質で大腸菌などを排除してからコレラ菌を飲み込むと、さすがの私もひどい下痢を起こしてしまった。無菌国家日本で育った日本人のみがコレラを発症したということは、十分考えられる。
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1月第3週に読んだ本(まとめ) [既読一覧]

『ビールの世界史こぼれ話』 端田晶 2013/07
『地図と愉しむ東京歴史散歩 地下の秘密篇』 竹内正浩 2016/10
『脳をどう蘇らせるか』 岡野栄之 2016/01
『大人の直観vs子どもの論理』 辻本悟史 2015/08
『池上彰が聞いてわかった生命のしくみ』 岩崎博史 2016/09
『子どもとスマホ』 石川結貴 2016/09

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