So-net無料ブログ作成
検索選択

新・所得倍増論 [読書メモ2017]

『新・所得倍増論』 デービッド・アトキンソン 2016/12

デービッド・アトキンソン 新・所得倍増論
著者は小西美術工藝社代取、元ゴールドマンサックス金融調査室長。 日本が潜在力を活かしきれていない原因は企業経営者にあるという本。

 日本の生産性は先進国の中で最も低く、それに比例して所得も最下位になってしまって、極端な貧困率を抱えている。 生産性が低いことで、日本のGDPは本来あるべき数値よりもかなり低くなっている。 日本型資本主義は人口激増による人口ボーナスの恩恵を受けながら伸びてきた経済モデル。1990年代から人口減に転じたことで、日本経済のあり方を全面的に変える必要があったが、いまだその意識は足りない。
 生産性を上げるのは、労働者ではなく経営者の責任。世界一有能な労働者から先進国最低の生産性しか発揮させていない。 日本とアメリカの生産性の格差のうち、45%は日本女性の年収の低さに起因している。移民を議論する前に、女性社員の働かせ方を含めた生産性問題を見直すべき。
 海外の分析では、上場企業の経営者にプレッシャーをかけて株価を上げさせることでGDPを増やせることが証明されている。
 日本の生産性は世界で27位。労働者ベースではスペインやイタリアより低い。 日本の生産性(1人当たり)は、全米50位(つまり最低)のミシシッピ州より多少高い程度。 日本の輸出額は1人当たりで見ると世界44位。夏季オリンピックのメダル数(人口当たり)で世界50位。絶対数で喜んでいるから、挑戦的な目標を立てていないのではないか。 日本は観光業で世界129ヵ国中126位。
 1990年から2014年までに日本のGDPは1.1倍、アメリカは2.9倍。 先進国の中で、日本は相対的にもっとも後退している国。不思議なことに日本国内では「失われた20年」と言われているわりには、何をどれほど失ったか正しく認識されていない。
 日本人女性の給与は男性の52.9%(2014年)。女性の社会進出は進んだにも関わらず、格差はほとんど改善していない。日本は他の先進国に比べて、男女が同一労働をしている割合そのものが低い。日本人女性は、もっと「同一労働」をすべき。
 政府はGPIFのファンドマネージャーに対して、運用利回りを上げるようなプレッシャーを徹底的にかけていくべき。そうするとファンドマネージャーは、各企業に対してもっと時価総額を増やすようにプレッシャーをかける。そうすることで経営者に生産性を高める改革と投資を促し、1社1社の努力の結果によってGDPを押し上げられる。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ: