So-net無料ブログ作成
検索選択

「型破り」の発想力 [読書メモ2017]

『「型破り」の発想力』 齋藤孝 2017/03

「型破り」の発想力   武蔵・芭蕉・利休・世阿弥・北斎に学ぶ
著者は明治大学文学部教授。 日本人は昔からクリエイティビティがあったのだという本。

 日本人は長らく、自分達が作るものは、しょせんは進んだ欧米文化の真似やアレンジに過ぎないと、低い自己評価をしてきた。でも、世界はそうは思っていなかった。
 価値の創造とは、あるものをより良くする「ひと工夫」の発想力。
 江戸時代に至るまでの日本文化を振り返ってみれば、そこには多くの創造的な仕事や、新しい発想が生み出されてきた。
 世阿弥は能を完成させ極意を『風姿花伝』という書にまとめた。 最も有名なのが「秘すれば花なり」という言葉。花とは、珍しいこと、観客が思いもよらないこと。
 「初心忘るべからず」と世阿弥が『花鏡』で書いた真意は、「初心者の未熟を自覚せよ」という自己満足に対する戒めだった。
 (集中力の)メリハリをつけるのに有効なのが、「型」、つまりスタイルを身につけること。
 外国人が宮本武蔵を高く評価するのは、彼が剣術という非常に具体的な技を追求する行為を通して、悟りの境地に至る道筋をつけた、ということ。
 『五輪書』に「観見二つの眼をとぎ、少しもくもりなく・・」とある。「観見二つの眼」はマクロとミクロ。常にこの異なる二つの眼を意識的に持つことで、漏らすものがなくなるというのが武蔵から得られるアドバイス。
 「吟味」「工夫」「鍛錬」。武蔵の文章の締めくくりは、ほとんどこの3つ。「よくよく吟味すべし」。
 松尾芭蕉を象徴する言葉が「不易流行」。「不易」とは変わらない普遍的なもの。芭蕉は新しいものの中に普遍的なものを見つけることをよしとした。 俳句の本質は、新しさ、「意外性」。
 芭蕉は旅先で句会を開き、新たな芭蕉ファン(門人)が加わった。芭蕉にとって旅は、自分の創作活動と門人の獲得と、一石二鳥のものだった。
 なぜ日本人はクリエイティブな民族なのか、という問いの答えの一つに、日本人が(千利休の)「わび」という美意識を持ったことが挙げられる。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ: