So-net無料ブログ作成

生命はいつ、どこで、どのように生まれたのか [読書メモ2017]

『生命はいつ、どこで、どのように生まれたのか』 山岸明彦 2015/09

生命はいつ、どこで、どのように生まれたのか (知のトレッキング叢書)
著者は東京薬科大学生命科学部教授。 アストロバイオロジー(宇宙生物学)を紹介する本。

 スウェーデンの物理化学者アレニウスは晩年、「地球上の最初の生命は、宇宙からもたらされた」という「パンスペルミア仮説」を発表する。 パンスペルミア仮説の中核をなす考えは、「生命の惑星間移動」。 時代が進むと、高層での探査技術が発達し、数十km上空までの間に漂う微生物を、何種類も捕らえられるようになった。これらの観測結果から、「地球大気の高層部分という過酷な状況下であっても、微生物は生存できる」ということがわかった。
 微生物が宇宙空間に放出される原動力として最近注目されているのが、「ブルージェット」「スプライト」「エルブス」といった高々度放電発光現象。
 こうして、宇宙を漂っている有機物や微生物をISSで捕まえることを目的とした実験「たんぽぽ計画」がスタートした。 たんぽぽ計画の目的は、①宇宙空間で微生物を捕集する ②地球の微生物が宇宙空間でどのくらい生存できるかを調べる ③地球の有機物の起源を調べる。
 地球最初の生命が発生した場所で、有力なのが「海底熱水説」。しかし、核酸をつくるには、「乾燥」という工程が必要で、海底で最初の生物が誕生するのはとても難しいと考える。私が最も可能性が高いと考えているのが、陸上の温泉付近。
 「生命が誕生した年代」については、少なくとも38億年ほど前には存在していたのではないか、とされる生命の痕跡(同位体比率の異なる炭素)が見つかった。
 生命誕生の謎を解き明かす方法としては、2つのアプローチが考えられる。1つは「無機化合物から有機化合物がつくられ、そして生命へと発展してきた」という化学進化について考えること。もう1つは「現在の生物の共通祖先を探しあてていく」方法。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

逆境を生かす人 逆境に負ける人 [読書メモ2017]

『逆境を生かす人 逆境に負ける人』 アル・シーバート 2016/04

逆境を生かす人 逆境に負ける人
著者はアメリカの心理学博士。2009年没。 心の弾力性が大切であるという本。

 心に弾力性がある人は挫折や困難を乗り越え、しかもそれによって成長する。そして、誰でも弾力性は身につけることができる。
 弾力性がある人は、被害者意識を持たず、自分の感情を建設的な方向に向けることができる。
 人生を(自分で)コントロールすると決めると、人生は好転し始める。
 ストレスが問題なのではない。それに対する自分の許容力を高めればいいのだ。
 自発的に問題に向き合って行動を起こす人は、逆境に強い。
 楽しめるものを持っている人は健康と活力を手に入れる。
 ある程度のストレイン(ストレス)は健全なライフスタイルのために必要。
 楽しむことが問題解決につながる。 問題について考えるのをやめると、思わぬ糸口が見つかる。
 好奇心は、心の弾力性を高めるためには必須の要素。
 セレンディピティを発揮することが究極の心の弾力性となる。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

先生、イソギンチャクが腹痛を起こしています! [読書メモ2017]

『先生、イソギンチャクが腹痛を起こしています!』 小林朋道 2016/05

先生、イソギンチャクが腹痛を起こしています!: 鳥取環境大学の森の人間動物行動学 (先生!シリーズ)
著者は鳥取環境大学教授。 鳥取環境大学小林ゼミの活動のエピソードをまとめた本。

 「先生!」シリーズも第10弾になった。
 ゼミ室の水槽には、5年程前にはイソギンチャクがいた。 イソギンチャクが喜ぶ食べ物をあげようと思い、肉食魚用のフレーク状の餌を一つまみイソギンチャクの口に、ぱさっとのせてあげた。 途中でフレークの取り込みはぱたっと止まり、ヒトが腹痛でお腹をかかえるような様子で、体が少し曲がってきた。そして次の日、イソギンチャクは触手を閉じたまま体が傾き、ついには岩の上で溶けるようにして逝ってしまった。
 それから約5年たち、もう一度イソギンチャクを、という話になった。 学生たちは、餌をやらねばと考え、話しあったらしい。出した結論は、肉食魚の餌のペレット。 ペレットを与えられたサンゴイソギンチャクを、私がはじめて見たとき思ったことは、・・「学生たちの勝ち」であった。
 私がユビナガコウモリの体毛の中から見つけた虫は、ケブカクモバエ。脚は6本あり、顔らしきものはなく、眼も見当たらなかった。じつは、翅(はね)や頭部をほとんど失ったハエである。ケブカクモバエはほぼ一生をユビナガコウモリの体毛のなかで過ごす。観察すると、見事に「手すり」「足すり」をする。
 ユビナガコウモリはそれはもうかなりニオイ認識能力が高い。 基本的に彼らは、洞窟の中で、同種同士で寄り集まる。そんな同種同士の集団形成にはニオイによる同種の認定が一役買っている。 ユビナガコウモリは自分のニオイと、同種他個体のニオイを識別できる。識別して、ほぼ例外なく、自分のニオイ源のほうへ近づいていく。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

金持ち脳と貧乏脳 [読書メモ2017]

『金持ち脳と貧乏脳』 茂木健一郎 2013/12

金持ち脳と貧乏脳
著者は脳科学者。 お金持ちや成功者に共通する脳の使い方を教える本。

 金持ち脳は「お金がお金を生み出す」という思考で物事を考えることができる脳。
 金持ち脳とはお金を増やすことを考えている脳であり、貧乏脳とはただお金を使うことだけしか考えていない脳。 貧乏脳は、何よりも先に自己欲求を満たすことで満足してしまう脳。
 リスクテイクのスケール感というのは、その人の経験によって大きく異なる。 まさに、ここがお金持ちと貧乏人の間にある、決定的な脳の使い方のポイント。 お金持ちになった人というのは、リスクテイクに優れている。 お金持ちになれる人と貧乏な人との差とは、確実性と不確実性を計算しながらリスクテイクをしっかりと考えることができるかどうかというところにある。
 若いうちのお金は、経験という経済活動に使うべき。 経験値を高めるために必要なことは、自分にとってアウェーを見つけるということ。
 脳の情動回路には「確実なこと」と「不確実なこと」のバランスをとる働きをする「ポルトフォリオ」という感情のシステムがある。
 脳科学の知見からは、「お金は人間関係を目に見えるようにしたものである」といえる。 人間関係にお金を惜しむような人は、決してお金持ちにはなれない。
 人生の経営判断に大切なことは、常にオプションをもう一個持っておくということ。
 収入というのは、その人間がどれだけイノベーションを起こすことができたのかという結果。
 脳というのは、意識的に「選ぶ」ということを繰り返すことで一番鍛えられる。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

8月第4週に読んだ本(まとめ) [既読一覧]

『緑のトマト』 本間洋 2017/05
『図解 身近にあふれる「科学」が3時間でわかる本』 左巻健男 2017/07
『先生、犬にサンショウウオの捜索を頼むのですか!』 小林朋道 2017/05
『外資系運用会社が明かす投資信託の舞台裏』 ドイチェ・アセット・マネジメント資産運用研究所 2016/07
『ポスト・アベノミクス時代の新しいお金の増やし方』 加谷珪一 2016/10

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

緑のトマト [読書メモ2017]

『緑のトマト』 本間洋 2017/05

緑のトマト デジタル時代の経営者へのメッセージ
著者はNTTデータ代取副社長。 いかにしてITを企業に取り入れるか紹介する本。

 企業の経営課題としてよく挙げられるのが「イノベーション」と「グローバル化」。デジタルはこの2つの経営課題を一気に解決できる。
 従来は「受け身だがきっちり遂行できる人」のほうが、IT部門では評価されていた。しかしデジタルでは「失敗することもあるが、自らチャレンジできる人」がより求められる。
 米国ではIT人材の7割がユーザー企業に所属する。一方日本では、7割がITベンダー側にいる。 日本企業では、もともとIT要員が少ないため、デジタルで求められる技術がわかる人材を(企業の)IT部門に求めても、構造的に難しい。
 ネットとリアルの間で、消費者の奪い合いが起きているといわれる。とはいえ今日でも、リアルでの物販が全体の9割以上。国内物販のEC化率は2015年で4.75%にすぎない。
 最近3つのGoが世界を驚かせた。任天堂のポケモンGo、グーグルのアルファGo、そしてアマゾンGo。アマゾンGoはコンビニ型のリアル小売店構想。 アマゾンは、膨大なデータから消費者も既存の小売業も気づいていないニーズを発見し、製造小売業に進出した。
 日本企業の業務を支える基幹系システムもカイゼン成果などを反映した結果、複雑化し、保守作業などに多くの人的リソースを取られ、ITコストも高止まりするという状況が生じている。それに対して欧米企業や新興国の企業は、経営主導で業務プロセスをグローバルで標準化するなど全体最適を推し進めてきた。
 日本企業のIT関連予算の70-80%は既存システムの維持・保守に使われている。
 従来のビジネスルールが大きく変わりつつある中、最もやってはいけないことは「ウェイト・アンド・シー(嵐が過ぎるのを待つ)」。
 表題の「緑のトマト」とは、新たな事業の柱となる可能性。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

図解 身近にあふれる「科学」が3時間でわかる本 [読書メモ2017]

『図解 身近にあふれる「科学」が3時間でわかる本』 左巻健男 2017/07

図解 身近にあふれる「科学」が3時間でわかる本 (アスカビジネス)
著者は法政大学教職課程センター教授。 身近な疑問を科学で優しく教える本。

 「羽根のない扇風機」は、実は「羽根が見えない扇風機」。胴体に羽根が入っている。1mmほどのスリットから吹き出される空気が、まわりの空気を巻き込んで15倍(倍率は本体の大きさによる)の風量になる。
 炭火はガスの4倍の赤外線を発生する。 コタツのランプが赤いのは、赤外線とは関係なく、ランプで稼働中とわかるようにする(消し忘れ防止)ため。
 リモコンは完全なる和製英語。英語ではremote controller、略してremoteという。
 2口コンセントは、長い穴のほうがアース。
 マンガン電池は使っていないときの回復力が強い。過放電による液漏れが心配な機器にはマンガン電池が有利。アルカリ電池を使うと、数年間は電池交換する必要がなくなることが多く、その間に耐用年数を超えて液漏れが起きてしまう場合がある。
 有機ELは、人間がつくり出した「ホタル」。
 フライパンが焦げつく原因は、表面の吸着水(と食品が接触すること)。フッ素加工すると、フッ素樹脂の撥水性で水が弾かれるので焦げつかなくなる。
 「消せるボールペン」は、摩擦熱でインクが温度変化している。 消せるボールペンで書いた紙をパウチ(ラミネート加工)すると字が消えてしまう。夏場の車の中など、60度近い温度になる場所に置くと、消えてしまうこともある。逆に、冷凍庫の中に入れると、筆跡が戻る場合もあるそうだ。 このボールペンは証書類や宛名などには使えない。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

先生、犬にサンショウウオの捜索を頼むのですか! [読書メモ2017]

『先生、犬にサンショウウオの捜索を頼むのですか!』 小林朋道 2017/05

先生、犬にサンショウウオの捜索を頼むのですか! (鳥取環境大学の森の人間動物行動学)
著者は鳥取環境大学教授。専門は動物行動学、人間比較行動学。 鳥取環境大学での活動・エピソードを紹介する本。

 私が学生に話した”悟り”は、「苦しいときは仕方がないけれど、可能なときには相手と自分がうれしさを感じられることをすればいい。人生の中でそれをできるだけ多くやって、死ねばいいんだ」だった。
 オカヤドカリは「国の天然記念物」に指定されているのだが、ペットショップでも売られている。日本では主に小笠原諸島と南西諸島の海岸に見られるが、日本で繁殖して世代をつないでいるわけではないらしい。海流に乗って日本に流れつくのだろうと考えられている。 よくよく調べてみると、(流れつく)オカヤドカリの数は結構多かった、ということらしい。
 ヤドカリを貝殻から出すのは次のような方法で行なう。ヤドカリが入っている貝殻の頭頂部に熱したハンダごてをつけてじっと待つのだ。性格にもよるが、数分以内には貝殻から体全体を出してしまう。
 ヤドカリは、裸にされるまで自分が入っていた貝殻と大きさが一番近い(アクリル板の向こうの)貝殻の前に一番長くとどまる。自分の体に最適の貝殻の大きさを、見るだけでわかるのだ。
 洞窟の中で子どもを残して餌を取りに行った母コウモリが、洞窟に戻って子どもを探すとき、母と子が互いに超音波を発しそれを頼りに両者は間違いなく出会うのだという。そのためにも子どもの耳は、生まれた時点でしっかり働かなくてはならない。それが、子どもの耳が大きい理由の一つだと考えられる。
 コウモリの子を育てるときの主食は人間の乳である(成分的に牛乳ではだめなのだ)。薬局で人間の子ども用の粉ミルクを買うのだ。
 放牧されているヤギたちは、放牧場の中では食べられないものを、外から取ってきてやるととても喜んで食べる。 同一種の植物がもつ防衛化学物質が蓄積していくのを避ける意味があるのだろうと推察されている。
 動く餌を追って狩りをすることが多い肉食哺乳類(イヌ)は、見えなくなった餌の居場所を脳の中で見つめる。動くことのない餌を食べる草食哺乳類(ヤギ)は、視界からまったく消えた餌の場所を脳の中で執拗に追ったりはしない。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

外資系運用会社が明かす投資信託の舞台裏 [読書メモ2017]

『外資系運用会社が明かす投資信託の舞台裏』 ドイチェ・アセット・マネジメント資産運用研究所 2016/07

外資系運用会社が明かす投資信託の舞台裏
 投資信託の仕組みを紹介する本。

 2015年の公募投資信託の残高が100兆円を超えた。 我が国では「運用成績の良い投資信託ほど解約が多い」ケースがある。世界中の運用担当者から「日本の投信は複雑怪奇」と思われているようだ。
 米国の家計金融資産残高は日本の5倍程度。投資信託の比率も日本の5.5%に対して、米国は13%と2倍以上。残高では米国は日本の10倍以上。
 REIT(不動産投資法人)も投資信託の一つ。
 「ファンド」は一般に、「多くの人から集めた資金を投資顧問会社などの機関投資家が代行して運用する金融商品」。ファンドの中でも「行政の監督を受けた運用会社によって厳正な管理の下で運用されている」ものを「投資信託」という。
 ETFは公募投信でありながら、その大部分を日銀や機関投資家が保有している。日銀の保有残高は43%。
 投信の運営は、運用会社、販売会社、信託銀行(資産管理)の三者で行なわれる。
 投資信託には「単位型」と「追加型」がある。 単位型は設定された後、解約は可能だが追加の買い付けはできない。原則、事前に決められた信託期間をもって償還される。
 投資信託にかかる費用は、大きく分けて3つ。「販売手数料」「運用管理費用(信託報酬)」、解約時にかかる「信託財産留保額」。
 投信のメリットは、少額・分散、専門家による運用と透明性。
 日本で人気が高いファンドのファンドマネージャーの多くは、実質的に外国人が担っている。
 2015年に新設されたファンドは709本。
 ファンドの繰り上げ償還の理由としてもっとも多いのは、残高の減少によって運用方針に沿った運用ができなくなるというもの。
 パフォーマンスの9割程度はアセットアロケーション(資産配分)で決まる。
 ブルベア型のファンドは、あくまで短期的な上下に「賭ける」商品。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

ポスト・アベノミクス時代の新しいお金の増やし方 [読書メモ2017]

『ポスト・アベノミクス時代の新しいお金の増やし方』 加谷珪一 2016/10

ポスト・アベノミクス時代の新しいお金の増やし方
著者は経済評論家。 アベノミクスの次の経済政策に備えた投資行動を論じる本。

 量的緩和策が現実路線に修正され、大規模な財政出動が実施される状況となった場合、日本経済は大きな転換を迎えることになる。
 ポスト・アベノミクス時代に、中核となるべき経済政策はもはや存在していない。主役なき経済政策の時代。
 外国人投資家の(株式)投資残高は2015年からすでに7兆円も減少しており、事実上日本市場から撤退した状態。
 アベノミクスが始まって以降、経済成長の多くは、政府支出や公共事業によって実現されてきた。 ポスト・アベノミクス時代においては、本当に財政出動の強化でよいのか、金利上昇リスクにどう向き合うのか、といったところが議論の焦点となる。
 当分の間、為替レートは100円という購買力平価を意識しながら動く。
 賃金を低下させる最大の要因は、日本の雇用慣行。(日本人は)賃金よりも雇用の安定を望んでいる。 日本の賃金は、今後もあまり上昇しない可能性が高い。
 低金利が継続する限り、一定割合のマネーはリスク資産に向かわざるを得ず、相場の下支え要因となる。 日本の株式市場は、高値を追うことはできないにしても、一定の水準以下には下がらない可能性が高い。
 外国の機関投資家はすでにほとんど日本市場から撤退しており、これ以上積極的に日本株を売る売り手がいない。
 高齢者にやさしい条件を備えた物件(不動産)のニーズは、当分なくならない。 REITは基本的に優良物件ばかりなので、リスクは少ない。
 日本株の過去の動きを分析すると、平均6%のリターンがあり、25%程度の(下落)リスクがある。 リスク資産の基本は株式。
 潜在GDPを決定するのは、お金と労働者の数とイノベーション。 イノベーションを生かすも殺すも、日本社会が雇用の流動化を受け入れるか否か次第。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ: