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9月第5週に読んだ本(まとめ) [既読一覧]

『ミルクと日本人』 武田尚子 2017/06
『ゆとり世代はなぜ転職をくり返すのか?』 福島創太 2017/08
『勉強したくなった人のための大人の「独学法」』 和田秀樹 2017/03
『コンプレックス文化論』 武田砂鉄 2017/07
『「あて字」の日本語史』 田島優 2017/06

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ミルクと日本人 [読書メモ2017]

『ミルクと日本人』 武田尚子 2017/06

ミルクと日本人 - 近代社会の「元気の源」 (中公新書)

著者は早稲田大学人間科学学術院教授。 ミルクに関する日本の近代史をまとめた本。

 日本人の日常生活の中に登場するようになったのは「文明開化」の頃。わずか150年ほど前まで、日本にはミルクを飲む習慣も、流通させるしくみもなく、洋牛もいなかった。
 最初に牛乳瓶(がらすびん)を使いはじめたのは、明治22年。瓶が透明になるのは昭和3年以降。
 明治30年代半ば、東京では牛乳配達人が頻繁に行き交い、牛乳の消費人口が増えた。
 動物から搾られた生の乳を、毎日一定の時間までに多くの人々に届けるには、さまざまな制約があった。冷蔵庫がない時代には、牛の飼育地と顧客の居住地は近かった。
 江戸時代に乳製品の実物や利用方法が、長崎のオランダ商館医師などを通して知られていった。それはおおむね薬としての活用であり、入手ルートはごく限定されていた。
 明治2年、築地居留地に「白牛酪製造場」を開設するための土地交渉が始まった。
 英国人イザベラ・バードが明治11年山形県で、久しぶりに牝牛を見て、新鮮な牛乳を飲めると喜んだ。それを聞いた人々はみな笑った。「こんな強烈なにおいと味なのに、お茶に入れて飲むなんて!」
 明治10年代、東京では自営の搾乳業者が増加した。
 牛乳を必要としたのは海軍である。長い航海中に栄養が偏るため、缶詰「牛乳」を重宝した。
 明治33年に内務省令「牛乳営業取締規則」が発令され、区部での乳牛の飼育は制限されることになった。
 明治期には牛乳を飲んで力士のように丈夫で立派な身体を作ろうという趣旨であろうが、牛乳の宣伝に「お相撲さん」がしばしば使われた。
 明治40年代以降、都心における新たな需要開拓の方法として注目されるようになったのが「ミルクホール」。
 大正期に有力な牛乳消費ルートになったのが「キャラメル」。
 大正12年関東大震災が発生した。9日後には東京市では行政当局による牛乳配給が(乳幼児への緊急措置として)始まった。
 (第2次大戦の)戦局が進むと東京のミルクホールではミルクなしのコーヒーになった。東京では15年10月に配給品になり、乳幼児に限定された配給になった。
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ゆとり世代はなぜ転職をくり返すのか? [読書メモ2017]

『ゆとり世代はなぜ転職をくり返すのか?』 福島創太 2017/08

ゆとり世代はなぜ転職をくり返すのか?: キャリア思考と自己責任の罠 (ちくま新書)

著者は教育社会学者。 若者の転職が多くなった社会的背景を考察する本。

 大卒3年以内の離職率が3割であることを表す「3年3割」という言葉は、もはや聞き慣れた言葉となった。 実ははじめの3年間で最も離職率が高いのは1年目。
 彼らには転職に対する不安もなければ、転職するための一大決心もいらないのだという。 現在の若者の答えからは、「会社に縛られないキャリア」を思い描いていることがわかる。
 そもそも若者はこれまでも、他の世代に比べて失業率が高いとされてきた。それは、若いうちに適職を探しながら転職を繰り帰す人が多いためであり、いつの時代も大方変わらない普遍的な現象とされてきた。しかし現在、さらに若者の転職者は増加傾向にある。
 大卒者、大学院卒者は、一度転職するとその後の転職サイクルが早くなる。
 これまでの「厳しい状況だから転職もやむをえない」という考え方だけではいまの若者の転職に対する考え方を捉えることはできないということが、現在の大学生の意識からわかる。
 若者がこれまで以上にポジティブなものとして転職を捉えていることがうかがえる。その背景には、「伝統的なキャリア」から「自律的キャリア」へと、労働者が描くキャリア観が変容しているということがある。
 社会における「転職へのハードルの低さ」も重要な要素と考えられる。
 選択の自由と引き換えに、失業、貧困、離婚などの「リスク」や「不安」、その都度の人生設計や話し合いという「負担」、そして選択した結果に対する「責任」を新たに個人は課されることになった。
 転職や自律的なキャリア形成がいくら個人の意思決定を元に行なわれているように見えるとしても、背後にある社会の影響は無視できず、だからこそ責任を個人のみに背負わせるべきではない。
 転職先での長期就労のために、キャリアアドバイザーは求職者に自らの意志と責任でキャリアを歩む準備をさせる。しかし同時に、そのプロセスが彼らを苦しめることにもなりうる。キャリア面談によって引き出された「やりたいこと」に基づくキャリアの先に、自己責任の罠が待ち受けているかもしれない。
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勉強したくなった人のための大人の「独学法」 [読書メモ2017]

『勉強したくなった人のための大人の「独学法」』 和田秀樹 2017/03

勉強したくなった人のための 大人の「独学」法

著者はクリニック院長。 独学のやり方・コツを教える本。

 大切なのは、インプットするだけではなく、学んだ知識を自分なりにアウトプットすること。 これからの時代、本当に必要とされるのは、他の人と違う視点からアウトプットできる人。
 日本人の多くは、学校を卒業してから勉強をしないまま一生を終えている。 人生を分けるのは、大人になってから勉強をしているかどうか。
 1人でコツコツと勉強する意欲がある人は、超高齢社会にあっても、健康的で若々しくいられる。
 1ヶ月ほど勉強してみて、それでもさっぱりわからないと感じたら見切りをつけてしまってかまわない。
 目標は、「独自の視点」を身につけた人。 特にアメリカでは、他人が言わないような斬新な切り口から意見を言える人が「クールである」と評価される。
 何を学ぶにあたっても、既存のフレームワークに類型化して安心していると思考停止に陥る。
 独学で何かを極めようとするのであれば、自分で新しい問いを立てて、その問いを解決していくのを最終的な目標としてほしい。
 英会話の独学は、案外難しい。 英語の学習は会話よりも、読み書きに重きを置いたほうがよい。 英語は、会話力よりも伝える内容が重要。
 勉強は、時間ではなく「量」を重視する。
 まずは、見栄を張らずに手ごろな「入門書」から手にとればよい。 文章力を向上させるには実際に書き続けるのが一番。
 脳の前頭葉と呼ばれる部分は、40代から萎縮が目立つようになる。ここが萎縮すると、なにごとも意欲がだんだん衰えてしまう。 結局のところ、時間ができたころには意欲が衰え、「ま、今さらいいか」ということになりがち。そういうことを避けるためにも、意欲があるうちに勉強を開始したほうが賢明。
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コンプレックス文化論 [読書メモ2017]

『コンプレックス文化論』 武田砂鉄 2017/07

コンプレックス文化論

著者はフリーライター。 文化人(?)のコンプレックスに関するインタビューなどをまとめた本。

 コンプレックスが文化を形成してきたのではないかと仮説を立て、しつこく考察していくのがこの本だ。
 天然パーマ: 天然水にしろ天然酵母にしろ、天然と名がつけば無条件で歓迎され、その鍛錬が称えられる世の中なのに、パーマだけが天然であることを良しとしない。
 重度の天然パーマだった手塚治虫は、髪を洗い乾かすと、クルンクルンが束になって固まり、耳の上の両側が犬の耳のように立ったという。そう、これがアトムの髪型のモデルとなった。
 下戸: 下戸は、体質的に酒が飲めない人のこと、に留まらない。酒を飲みたくない人も下戸と呼んでかまわない。自分もこのタイプだが、誰も下戸とは認めてはくれない。「こういうときくらい、いいだろ?」と、詳細の明かされない連体詞「こういう」が年に何度も強権を行使する。
 スカート(ポップバンド)澤部渡インタビュー: みんな、壁を越えるために飲みたいらしいんですけど、壁があるから飲みたくないんですよね。 酒場のエピソードは面白い、みたいな前提は勘弁して欲しい。 酒が飲める・飲めないに、人生や人格を絡めないでほしい。もっと別の物差しで見てくれって思いますよ。
 一重(ひとえ): AKB48の選抜メンバー16人中16人が二重。ももいろクローバーZも5人中5人、こちらも100%。アイドルが不完全を積極的に愛でてもらうことを想定している時代。しかし、二重が100%という数値を見る限りにおいて、二重はその不完全にすらカウントされていない。 選ぶまでもなく、みんなが二重。 アイドルを目指す人が一重ならば、その活動の入り口にすら立たせてくれない。 少女漫画の世界で、主人公クラスの女性が一重の漫画はないのかと、詳しい知人に尋ねてみると、即座に「思い当たらない」との返信。少女漫画における目の在り方は、潜在的に日本人の美意識を定めている可能性に気付く。
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「あて字」の日本語史 [読書メモ2017]

『「あて字」の日本語史』 田島優 2017/06

「あて字」の日本語史

著者は明治大学法学部教授。 あて字が日本語の中でどの様に使われてきたのかを解説する本。

 1970年代から80年代にかけて大きな社会問題となった暴走族は、画数が多く、意味の良くない漢字を好んで使用していた。「夜露死苦(よろしく)」「仏恥義理(ぶっちぎり)」などが、スプレーでうまく描かれていた。これらもあて字である。
 ライトノベルのコーナーを覗くと、そこはあて字の宝庫である。『聖剣使いの禁呪詠唱(ワールドブレイク)』など、振り仮名がなければ読めそうにないタイトルの本が多く並んでいる。
 あて字は、大きく分けると、①漢字の音や訓を利用して書き表す方法と、②語の意味を熟字で書き表す方法、との2方式がある。 ②は、キラキラネームでは「七音(どれみ)」や「騎士(ないと)」などが該当する。
 ②のグループに入るものでも、「小豆(あずき)」「大人(おとな)」「足袋(たび)」「土産(みやげ)」「紅葉(もみじ)」などは慣用的であり、さらに「常用漢字表」の「付表」として認められている。
 記事の見出しの「政高党低」は、気象用語「西高東低」と関係があることはすぐに察せられよう。新聞ではこのような既存の語の音を利用したあて字が多い。 新聞では基本的には国の定めた「常用漢字表」に従っている。その常用漢字表は振り仮名の使用を正式には認めていない。あて字に関しても、「付表」に示されたもの以外はその使用を認めていない。
 地名や人名など固有名詞の漢字表記は極端な言い方をすれば、すべてが「あて字」である。
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9月第4週に読んだ本(まとめ) [既読一覧]

『東大名物教授がゼミで教えている人生で大切なこと』 伊藤元重 2014/08
『なぜランチタイムに本を読む人は、成功するのか。』 中谷彰宏 2016/01
『面白くて仕事に役立つ数学』 柳谷晃 2017/08
『大不平等』 ブランコ・ミラノヴィッチ 2017/06
『必勝法の数学』 徳田雄洋 2017/07

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東大名物教授がゼミで教えている人生で大切なこと [読書メモ2017]

『東大名物教授がゼミで教えている人生で大切なこと』 伊藤元重 2014/08

東大名物教授がゼミで教えている人生で大切なこと
著者は東大大学院経済学研究科教授。ウォーキングエコノミスト。 若者に伝えたい人生で大切なことをまとめた本。

 優秀な人ほど人生の目的を気にかけない(そして躓く)。
 あの(都立大学で助教授を務めた)2年間、電車の中でひたすら数学の本を読み続けたのはよい経験であったと思う。自分が慣れ親しんでいる世界とは違った世界を一度でも見た人は、それだけ視野が広くなる。
 メモは読み返すためというよりは、書くことに意義がある。ただ、最近は情報通信機器(iPad)の発達のおかげで、自分のメモを読む機会が増えている。
 原稿を書くというアウトプットこそ、(情報を集めてまとめるということで)実は最良のインプットでもある。
 講演こそが頭を整理する最大の機会。 要するに、人前で話すということが、私にとっては重要なインプットとなっているのだ。 話すという行為の中で出てきたアイデアの中には、驚くほど深い意味を持っていると後で気づくものが含まれていることが少なくない。
 せめて週に1度、1時間程度、1人きりの時間を作り、その週の仕事についての反省と次への課題を考える時間をとったらどうだろうか。
 プロの議論を鵜呑みにしてはいけない。自分の直感や疑問を大切にしなくてはいけない。プロが向きになって「素人はわかっていない」というときにこそ、プロにも見えていない大きな変化が起きている可能性があるのだ。
 人間は、つねに自分の周りの人を参考にする。あるいは自分の周りに目標にする人を探すものだ。いろいろな生徒が雑多にあふれている教室は、そうしたロールモデルの宝庫なのである。先生がどんなに頑張っても、(影響を与えるという点で)同級生にはかなわないのだ。
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なぜランチタイムに本を読む人は、成功するのか。 [読書メモ2017]

『なぜランチタイムに本を読む人は、成功するのか。』 中谷彰宏 2016/01

なぜランチタイムに本を読む人は、成功するのか。
著者は、著作・講演活動で活躍。 気軽にもっと読書をしてみなさいという本。

 本を読む人の格差が知性の格差になり、結果、収入の格差につながる。 本を読む人同士、読まない人同士で集まる。これによって世界が2つに分かれる状態が今起こっている。
 「まとまった時間がなければできない」と言うのは、習慣のない人。
 まわりのみんながスマホを出している時が、本を読むチャンス。
 ハズレの本に出会った時に、本を途中でほうり出す権利がある。
 セクシーは知性から生まれる。
 いざとなってからでは、思考回路が6割になって、理解できない。必要になる前に読んでおこう。
 売れている本には、理由がある。
 読むことで、自己肯定感が上がる。
 本を読む時の判断基準は、「この本はあと味がいいかどうか」。
 正解する楽しさより、考える楽しさを味わう。
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面白くて仕事に役立つ数学 [読書メモ2017]

『面白くて仕事に役立つ数学』 柳谷晃 2017/08

面白くて仕事に役立つ数学
著者は著作家。 数学についてのうんちくやエッセーのようなもの。

 ビッグデータがあっても、リーマンショックは防げなかったと思います。それは、「上がり続けて欲しい」という人々の願望が、経験からの判断力を曇らせていたからです。 ビッグデータのような大きなデータのかたまりは、ノイズのようなもの。そのときたまたま起こった現象も非常に多く含まれるため、本質が見えづらくなっています。
 「80%の売上は20%の商品でカバーできる」という定説は、アマゾンの本の売上には適用できないようです。 ともあれ、パレートの「80対20の法則」を何にでも当てはめるのは間違いです。
 繰り返しますが、一つの数字ですべてを判断することはできません。日経平均だけで相場を判断できないことはもちろんです。
 「0」という記号を最初に使ったのはバビロニア。紀元前400年くらい、まだ数字のない時代に、位取り記数法に0の機能を持つ記号をつくった。
 統計の基本はすべてのデータを集めることではなく、一部のデータを使って全体像をつかもうとする理論であることを覚えておきましょう。
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