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同一労働同一賃金で、給料の上がる人・下がる人 [読書メモ2017]

『同一労働同一賃金で、給料の上がる人・下がる人』 山口俊一 2017/11

同一労働同一賃金で、給料の上がる人・下がる人

著者は(株)新経営サービス常務取締役。 現在各方面で進められている雇用改革を解説する本。

 日本政府が働き方改革の目玉として進めてようとしている「同一労働同一賃金」の特徴は、①主に、正社員と非正規社員の賃金格差是正を目的としている。 ②社会全体でなく、各企業内での賃金均等を図ろうとしている。 ③年功賃金など日本的人事習慣には踏み込まず、推進しようとしている。
 すでに、働く人の40%が非正規社員。
 日本の雇用習慣に横たわる給料格差: ①中高年者院と若年社員 ②家族持ちと独身者 ③定年前社員と定年再雇用者 ④全国(転勤)社員と勤務地限定社員 ⑤出向者とプロパー社員。
 日本では「人」に対して給与が決まってきたのに対して、欧米では「仕事」に対して決まる給与体系が一般的。
 企業の選択肢は:①正社員と非正規社員の仕事区分を明確にし、現状の賃金格差を正当化する ②従業員数を削減し、生産性を引き上げる ③値上げにより、生産性を引き上げる ④正社員の賃金水準を引き下げる。 おそらく、①の方針を採る会社が大多数と思われる。
 2018年4月に「無期契約社員」が大量発生する。 政府の狙いは「限定正社員」化。
 「年功序列賃金」は(大きくは)崩壊せず、割を食う30代と40代。
 これから数年、大企業や公務員の内部では、「望んでも出世できない男性」と「望みもしないのに出世させられる女性」が数多く出現する。
 長時間労働を撲滅しようと、残業時間の上限設定といった法規制が具体化してきた。ところが、管理職、経営者、フリーランス、公立学校の教師といった人は対象外。
 製造業は日本産業の縮図。「みんな一緒」の給料体系は耐えられなくなり、職種別賃金へと変わっていく。


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異次元緩和の終焉 [読書メモ2017]

『異次元緩和の終焉』 野口悠紀夫 2017/10

異次元緩和の終焉 金融緩和政策からの出口はあるのか

著者は一橋大学名誉教授。 金融緩和の効果はなく、出口政策を急ぐべきという本。

 17年5月に長期国債総発行残高の4割を日銀が保有するという異常な姿になった。こうして、国債市場は管理市場になってしまった。金利が経済の実体を表しているのかどうか、分からない状態だ。金利は、本来は経済の体温とも言える重要な経済指標だ。
 株式市場もそうだ。日本の株式市場は、日銀のETF購入によって支えられる形になっている。株価が企業の実体を表しているとは言えない状態だ。
 異次元金融緩和政策の効果は、つぎのように要約される。 ①国債を購入しても、マネタリーベースが増えるだけで、マネーストックに影響を与えることはできなかった。 ②「消費者物価指数の対前年比を2%にする」という目標は達成できなかった。 ③為替レートや株価には影響を与えたが、設備投資支出を増やすことはできず、実質消費には、(円安による)物価の上昇と実質賃金の低下を通じてマイナスの影響を与えた。
 「期待が経済を動かす」というのが、異次元緩和措置の基本的なメッセージだ。
 物価や名目金利は、実体を覆う「ヴェール」に過ぎない。「日本経済の停滞はデフレに原因がある。だからデフレからの脱却が必要だ」という議論は、基本的に誤っている。
 日本経済は、低い名目金利に対応した構造になってしまっている。
 実質賃金引き上げのため、金融緩和政策を停止すべき。 円安期よりも、円高期のほうが経済は成長する。
 インフレ目標が達成できてからでは、緩和政策からの出口が閉ざされてしまう危険が大きい。
 金融緩和政策から脱却すると、株価が下落する危険がある。緩和から脱却できない大きな理由は、この懸念があるからだ。
 本当に必要なのは構造改革。


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2112年9月3日、ドラえもんは本当に誕生する! [読書メモ2017]

『2112年9月3日、ドラえもんは本当に誕生する!』 桜井進 2007/09

2112年9月3日、ドラえもんは本当に誕生する! (ソフトバンク新書 49)

著者は東工大世界文明センター・フェロー。 ドラえもんの道具には科学的な背景があるという本。

 瞬時に情報を送るこの量子力学を応用した量子テレポーテーションは、「どこでもドア」の基本原理ともなるべき理論。現代の先端科学は、ドラえもんの世界を現実のものとする「量子力学」の応用、実用化に向けてまっしぐらに、世界中が競い合って開発を進めています。
 アニメの中でドラえもんは、2112年9月3日に、日本のトーキョーマツシバロボット工場で誕生することになっています。なかなか現実味を帯びた数字(誕生日)だといえます。
 「タケコプター」とは、小型UFOそのもの。UFOは重力をコントロールして、逆重力を発生させて飛んでいると考えられます。 ドラえもんは、このように、いともたやすく重力を自由に操ってしまいます。
 ドラえもんが出してきた「重力調節機」という道具があるのですが、それも重力の強さを自在に調節してしまう、まさにUFOと同じ原理といえます。
 難解な4次元の謎を、22世紀の世界として描いたのが、ドラえもんのトレードマークでもある4次元ポケットをはじめ、随所に登場する4次元世界なのです。
 「4次元ポケット」「4次元若葉マーク」で行く4次元空間は、時間ではなく”何さ”が入ってX・Y・Z・Wです。5次元時空のタイムマシンは、これに時間がプラスされて、X・Y・Z・W・Tの5次元を移動します。
 他の道具はさておき、タイムマシンに関しては、未来永劫人類は『ドラえもん』を超えることはできないようです。
 量子テレポーテーションというのは、簡単に言ってしまえば、複素数空間に存在するΨ(プサイ)にこの世の情報を乗せ、目的地点にそれを送り届けることです。 近い将来、この究極の暗号を使うようになるのは、間違いありません。 それは「量子マネー」です。
 「量子コンピューター」の次世代バージョンが「どこでもドア」。
 『ドラえもん』は『諸困難を解決した人類』という名の預言書。


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「隠れ油」という大問題 [読書メモ2017]

『「隠れ油」という大問題』 林裕之 2017/03

「隠れ油」という大問題-病気になる油、治す油-

著者は歯科技工士、植物油研究家。 日本人は体に悪い油をとりすぎているという本。

 日本人は1年間で1人あたり13.3kgもの植物油を消費している。 菜種油(キャノーラ油)は、甲状腺肥大や心臓病を起こす因子が多く食用に向かないとされた菜種を品種改良されたものの、その安全性は不透明。 日常消費している植物油のほとんどは口にしてはいけない危険な油。
 ネット上にはさまざまなアトピー情報が溢れ、アトピーを取り巻く状況は20年前とそう変わらない、あるいは以前にも増して混乱している。 『油を断てばアトピーはここまで治る』の著者・永田医師は、今までアトピーが治らなかったのは、植物油の摂りすぎが原因と語る。
 隠れ油の代表はマヨネーズ。マヨネーズの70%は植物油。 マヨネーズも、危ない油が主成分の、食べてはいけない「油製品」。
 アトピーの原因の一つとなるのは、オメガ6脂肪酸(リノール酸)の油だが、それを沈静化する働きをするのがオメガ3脂肪酸(DHA,EPA,αリノレン酸)。
 2つの必須脂肪酸、オメガ3とオメガ6は摂取バランスが重要。現代人の摂取バランスは崩れて(オメガ6過剰)いる。
 油脂の多い食品のほうが、ドーパミンの報酬を多く得られる。油脂は合法麻薬。
 現代人は知らぬ間にリノール酸過剰になり、いつでも炎症作用などを引き起こしやすい危険な状況にどっぷり浸っている。
 少子高齢化は植物油の過剰摂取が一因。植物油は精子減少の原因になっていると指摘する専門家の見解がある。
 認知症の原因はサラダ油。サラダ油に含まれるリノール酸を加熱すると、ヒドロキシノネナールという神経毒を発生させ、それが蓄積して認知症を発生する。
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不法移民はいつ<不法>でなくなるのか [読書メモ2017]

『不法移民はいつ<不法>でなくなるのか』 ジョセフ・カレンズ 2017/09

不法移民はいつ〈不法〉でなくなるのか:滞在時間から滞在権へ

著者はトロント大学政治学教授。 一定の滞在期間を経た不法移民には恩赦を与えるべきだという本。

 千百万人程度の非正規移民(正規の許可なく領土内で生活する非市民)が合衆国内に定住している。ヨーロッパの非正規移民については、数こそより少ないが、実態は合衆国のそれと同様である。 彼らは仕事を見つけ、家族を持ち、普通の生活を送っている。しかし、ある重大な一点で普通ではない。退去強制の恐れを抱えながら生活するという脆弱性である。
 滞在期間が長くなればなるだけ、在留する道徳的要求は強靭なものとなる。 不法入国した者であっても、一定期間を超えて滞在すれば、その後に退去強制とするのは道理に反するものとなる。
 ではその「一定期間」とはどのくらいの期間か。 15年、20年というのは、長すぎる。10年が上限であろう。5年間、有罪判決を受けることなく定住しつづければ、その人が社会の信頼できるメンバーとなるために十分であると考える。しかし逆に、1,2年では十分でないというのも妥当と思われる。
 キャロル・M・スウェイン(ヴァンダービット大学教授):不法移民が雇用され、低技能で低賃金の(アメリカ)ネイティブの労働者の首を切るために使われている。 不法移民とはある種の窃盗であり、きわめて長期の法違反者に与えられるべきはもっとも厳しい罰であって、(市民)メンバーとしての権利などではない。
 ダグラス・S・マッセイ(プリンストン大学教授):合衆国内にはざっと千百万人の書類不所持移民がいるが、そのうち約60%(650万人)がメキシコ出身である。メキシコ問題の根は1965年まで遡る。その年、合衆国連邦議会は、メキシコとの一時労働者に関する協定を終了し、新たな上限をもうけた。 合法的移動のための規定が存在しないというのは、逆効果であった。 (不法)移住者は合理的に新しい現実に適応し、出入国の機会を最小化した。合衆国に腰を落ち着けるようになったのである。 長期にわたって解決しようとするのであれば、合法的に移動できるようにしなくてはならない。 ほとんどのアメリカ人が考えているのとは逆に、メキシコ人の大部分は合衆国に永住する意図で移住してくるわけではない。一時的に就労し、送金するためにやってくるのである。
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スイカのタネはなぜ散らばっているのか [読書メモ2017]

『スイカのタネはなぜ散らばっているのか』 稲垣栄洋 2017/09

スイカのタネはなぜ散らばっているのか: タネたちのすごい戦略

著者は静岡大学農学部教授。 身近な植物のタネに関連した知識を紹介する本。

 植物にとって、移動するチャンスは「花粉」と「種子」の2回だけ。
 日本タンポポは春しか花を咲かせない。対して、西洋タンポポは一年中いつでも花を咲かせる。種子の大きさは、西洋タンポポの方が小さいので、遠くまで飛ぶことができる。 大きくて重い日本タンポポの種からは、大きな芽を出すことができ、芽生えの生存に有利だ。日本タンポポは春に咲いて、さっさと種子を飛ばすと、根だけ残して地面から上は枯れてしまう。これは「夏眠」と呼ばれる。夏が近づくと、他の植物が生い茂る。強い植物との無駄な争いを避けて、地面の下でやり過ごすのだ。
 キク科の雑草の中でも、ハルジオンは貧乏草の別名を持っている。種子が風に乗って飛ぶので、どこにでもすぐに生えることができる。
 色づく葉は、種類を問わず「もみじ」と呼ばれる。カエデは、もみじの代表的な植物。そのカエデの中でもっとも有名な種類は「イロハモミジ」。(ややこしい)
 スミレの種子には「エライオソーム」というゼリー状の物質が附着している。アリは、エライオソームを餌にするために種子を自分の巣に持ち帰る。このアリの行動によってスミレの種子は遠くへ運ばれるのである。カタクリやホトケノザなども、アリに種子を運んでもらう植物。
 ササの実は初夏に熟す。同じイネ科のムギと同じ頃に実がなることから、ササは「野麦」と呼ばれた。野麦峠の野麦である。
 ホウレンソウは英語でspinach。spinaはラテン語でトゲという意味。じつは、ホウレンソウの種子にはトゲがある。 ホウレンソウは漢字では菠薐草。菠薐とはペルシア。ペルシア起源の野菜なのだ。
 ニンジンはセリ科の植物で、パセリやセロリの仲間。
 チューリップにも種子はできる。しかし種子から育てると、花が咲くまでには6年かかる。
 イネやコムギ、トウモロコシなど、現在人間が重要な食料としている穀物は、すべてイネ科。
 ラッカセイは英語で「ピーナッツ」。ピーはエンドウ、ナッツはアーモンドなど木になる豆を意味する。ただしピーナッツは木の実ではなく、エンドウと同じマメ科の植物(つまりピー)。
 ポップコーンというのは、スナック菓子の名前ではなく、トウモロコシの種類。
 ヒマワリはタンポポと同じキク科。そのタネは、正確には種子を含んだ「痩果」と呼ばれる果実。
 バナナにはもともとは種子があったが、突然変異で種子のないバナナができた。 株本から新しい芽を出すので、この芽を植え替えることでバナナを増やしている。
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今いちばん知りたい食べ物の話 [読書メモ2017]

『今いちばん知りたい食べ物の話』 渡辺雄二 2014/07

今いちばん知りたい食べ物の話

著者は科学ジャーナリスト。 売られている食べ物の正体を紹介する本。

 カキ氷のいちごシロップ、いちごジャム、ハムや魚肉ソーセージに使われる赤色のもとになっているのは、コチニール・カイガラムシというサボテンに寄生する虫の体液。 日本では、コチニール色素を含む化粧品や食品により、アナフィラキシーショックを引き起こしたと推定される事例が、1960年代以降20例ほど報告されている。
 抹茶アイスに代表される抹茶風味の菓子類に使われている「蚕沙」は、蚕の糞と銅を結合させた銅クロロフィルという緑色の着色料。
 マーブルチョコをはじめ、キャンディーや錠剤の飲み薬など、ツヤツヤピカピカの光沢性を持たせるコーティング剤の原料は、ラックカイガラムシの体液。
 アルコール度数1%未満は「酒」と見なされない。栄養ドリンクは、ギリギリまでアルコールを入れ、体温を上昇させ血管拡張をさせたところにカフェインという興奮物質を流し込むことで、「元気になった」という錯覚をもたらす。 1本数千円もする高級健康ドリンクは酒税がかかっているため。
 合成甘味料アスパルテームは、脳腫瘍との関係が指摘されている。白血病やリンパ腫を起こすという動物実験も出ている。
 小さなプラスチックカップに入ったミルク、すなわちコーヒーフレッシュの原料は植物油。
 ホイップクリームは植物性油脂に水素を結合させて固体脂に変えたもの。 「生クリーム」と表示できるものは牛乳の乳脂肪分を濃縮したもの。
 チューブ入り生わさびの原料のほとんどは、北海道産のワサビダイコン。
 スカッとする清涼菓子、フリスクはまるごとすべて添加物。
 回転寿司のネギトロは、マグロではなくアカマンボウが使われていることが多い。 回転寿司のアナゴは、南米産の巨大ウミヘビが使われている。
 ノルウェー産やカナダ産のアトランティックサーモンからは、高濃度のダイオキシン類が検出されている。
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人口減少時代の土地問題 [読書メモ2017]

『人口減少時代の土地問題』 吉原祥子 2017/07

人口減少時代の土地問題 - 「所有者不明化」と相続、空き家、制度のゆくえ (中公新書)

著者は東京財団研究員兼政策プロデューサー。 土地の所有者不明化問題を解説する本。

 そもそも日本では、土地の所有・利用実態を把握する情報基盤が不十分である。不動産登記簿、固定資産課税台帳、農地台帳など、目的別に各種台帳は作成されている。だが、その内容や精度はさまざまで、情報を一ヶ所で把握できる仕組みはない。その一方で、個人の所有権は外国に比べてきわめて強い。
 実は地域レベルでは必ずしも新しい問題ではない。 おもに農林業の関係者の間での問題だったものが、近年、震災復興や空き家対策で所有者不明が増える中、都市部でも表面化し広く知られるようになったのだ。
 全国の私有地の約2割はすでに所有者の把握が難しくなっている。面積にあてはめると、九州を上回る規模である。
 日本の全農地面積の約2割が、登記名義人が死亡もしくは生死不明の状態。こうした未登記農地でも多くは実際に農業が行われているが、今後農地活用の大きな妨げになることが懸念される。
 林業の現場でも問題は深刻である。都市部に暮らす相続人は、相続した森林の所在すら知らないことも少なくない。
 1世代30年とすると、1世代以上所有者情報が書き換えられていない登記簿が全体の半数近く。 相続登記が長年放置されるのは、(売買しなければ)登記をしなくても何も困らないから。
 「所有者不明化」問題の本質は、人口減少、高齢化、そしてグローバル化といった時代の変化に、不動産登記制度をはじめとするいまの日本の土地制度が対応していないところにある。
 所有を希望しなくなった土地について、公共事業目的以外で土地の寄付を受け付ける自治体はほぼない。
 日本では1951年から地籍調査を開始しているものの、完了した面積は52%。仏・独では完了している。韓国では2回目の調査を実施中で、台湾は2回目が終了して、地籍図はすべてデジタル化されている。
 現状、利用の見込みがなく、買手もつかない土地は、手放そうにも行き場がない。新たな『受け皿』を作っていくことが必要だ。
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「判断力」を強くする [読書メモ2017]

『「判断力」を強くする』 藤沢晃治 2012/06

「判断力」を強くする - 正しく判断するための14の指針 (ブルーバックス)

著者は講演・研修、著作業など。 正しい判断のために必要な要素を解説する本。

 判断ミスを起こす原因:①狭い範囲で考えている ②選択肢を絞り込めない ③先読みができない ④思い込みをしている ⑤目先のことに囚われる ⑥優先順位を間違える ⑦選択肢のデメリット面を見落とす ⑧確率の小さな危険を過剰に恐れる ⑨小さな確率に備えない ⑩臨機応変な判断ができない ⑪因果関係を間違える ⑫単純化しすぎる ⑬過去の経験に囚われる ⑭他人の考えに流される ⑮「疑う力」が不足している ⑯冷静さを失っている。
 複数個ある「次に取るべき行動」という選択肢の中で、自分にとっての「最善」を選ぶことが「判断する」こと。
 「何を重視するのか」、「どんなリスクを、どの程度避けたいのか」というあなた自身の価値観をキチンと分かっていないと、判断の土台がないことになり、いつまでも迷うことになる。
 正しい判断のための指針:①選択肢は多めに ②ムダな選択肢は刈り込め ③最悪のケースも忘れるな ④因果関係を間違えるな ⑤何が最も緊急かを考えよ ⑥自分の「思い込み」を疑え ⑦情報の信憑性を疑え ⑧メリットとデメリットを天秤にかけよ ⑨生命の安全を最優先せよ ⑩「交通事故の確率」は無視せよ ⑪小さな確率に備えよ ⑫臨機応変に判断せよ ⑬他人の価値観に流されるな ⑭遠い昔の判断ミスを気にするな。
 自分に選択権がない分岐点では最悪のケースを想定し、自分に選択権がある分岐点では最善のケースを選べ。
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インターネットは自由を奪う [読書メモ2017]

『インターネットは自由を奪う』 アンドリュー・キーン 2017/08

インターネットは自由を奪う――〈無料〉という落とし穴

著者は起業家、作家。 インターネットの負の側面、雇用喪失、格差拡大、監視経済を警告する本。

 トム・バーナーズ=リーによるウェブの発明から四半世紀たっている現在、徐々に明らかになりつつあるのが、インターネット経済は、トップダウン型のシステムであって、冨を拡散させるのではなく集中させるということ。インターネットは、更なる雇用や繁栄を生み出すどころか、現代の情報経済の広範囲を独占しているアマゾン、グーグルなどの勝者総取り企業によって支配されている。
 新しい情報経済が新しい格差の創出に中心的な役割を担っている。
 雇用を生み出すどころか潰しているアマゾンは、2012年にはアメリカ経済において正味2万7000人分の雇用を破壊している。
 21世紀のインターネットは、グーグルのような支援者または仲介者として機能する製品やサービスに支配されている。
 20世紀の産業化時代は、様々な意味で理想からは程遠かった一方、雇用機会もビジネスチャンスも十分にある中間層が存在していた。 ところがこの世界は、いまや消滅しつつある。今日の情報経済はエリートとその他の人びとのあいだの拡大し続ける格差によって特徴づけられる。
 ツイッターやフェイスブックなどのSNSからグーグルまで、「ビッグデータ」経済を動かしているのは個人情報の搾取である。
 今日の、数十億ドルにのぼる価値のあるインターネット企業の多くは、海賊行為の横行に加担している。
 オンラインコンテンツが豊富になればなるほど、大当たりをとるごく少数のヒット作品と、その他の作品との明暗差が鮮明になっていく。 2013年、音楽アーティストの上位1%は音楽販売による収入全体の77%を稼いだ。
 デジタル革命によって深刻な害を被っているのが多様性である。上位1%への集中はあらゆる文化部門でもっとも目につく経済的特徴になっている。
 現時点でデジタル革命が我々にもたらしているのは、民主化でも多様化でもなく、雇用の喪失、コンテンツの過剰、海賊行為の横行、独占的なIT企業の出現、経済エリート・文化エリートの少数化なのだ。
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