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経済ニュースの「なぜ?」を読み解く11の転換点 [読書メモ2017]

『経済ニュースの「なぜ?」を読み解く11の転換点』 田村賢司 2017/06

経済ニュースの「なぜ?」を読み解く11の転換点  教養としてのバブル熱狂と閉塞感の裏側
著者は日経ビジネス主任編集委員。 日本経済の転換点を解説する本。

 バブル経済:1987年の日銀による「4度目の利下げ」は余計だった。 澄田(日銀総裁)は対米協調のために、さらなる利下げに踏み込んだ。日銀はバブル化する状況を見ながら利下げ停止に遅れ、後には景気過熱を防ぐための利上げにも遅れた。 (バブル崩壊)当初は大蔵省に住専への検査権限すらなかったため、また後手に回った。
 デフレ:1997年から20年間で、賃金は14%下がった。 97年のアジア通貨危機で金融業界に大量の失業者が生まれたのが要因。 賃金低下の一因には、日本の産業競争力の低下もある。 長引くデフレの4つの要因は、賃金低下、産業競争力の低下、成長期待の低下、政策の誤り(遅れ)。
 人口減少:1992年の国民生活白書が明らかにした少子化に対し、過小評価の時代が長すぎた。政治家も官僚も、人口問題を楽観視した。
 日米経済摩擦:逆境の中で、繊維業界は新市場を創造し、自動車は現地化を徹底した。一方、半導体業界では経営者の「強い意志」が働かず、衰退した。
 財政赤字:池田勇人の財政投融資策が、「何のための税金か」を見えにくくした。 国民は道路や橋が自分の税金でできているとあまり考えなくなった。
 貯蓄から投資へ(金融ビッグバン):米国で金融改革が進んだのは70年代。英国で金融ビッグバンが始まったのは86年。日本は、バブルの過信とツケ、前例主義で動けなかった。 唯一の成果はネット証券の誕生。 2000年代に入って日本人の貯蓄率は大きく低下。個人マネーもいずれ縮小することを意味しており、日本の金融業が弱体化する可能性がある。
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人間はだまされる [読書メモ2017]

『人間はだまされる』 三浦準司 2017/06

人間はだまされる―フェイクニュースを見分けるには (世界をカエル―10代からの羅針盤)
著者はジャーナリスト。 10代向けにジャーナリズムはかくあるべしと教える本。

 「間違った知識には気をつけよ。それは知らないことより危険だ。」バーナード・ショー
 「ウソも百回言えば真実になる」という言葉はゲッベルスの言葉として有名だけれど、実はこれは彼が残した言葉ではない。彼が言った言葉は「もしあなたが十分に大きなウソを繰り返せば、人々はそのウソを信じるだろうし、あなた自身でさえも信じるようになるだろう」らしいのだ。長い間引用を繰り返しているうちに、パンチの効いた短いものに変化していったようだ。
 ジャーナリストは何でも知っている(べき)、と思いがちだけど、そんなことは不可能だ。いざというときに、どこに、誰に話を聞けばいいか、何を調べればいいかという引き出しをいっぱい持っておくことの方が大事なんだ。 今の新聞記事には、昔のような名文は求められてない。
 ジャーナリストは事件の現場の一番前に陣取るやじ馬と説明する人もいる。
 写真には見る人の心を揺さぶる力がある。 いまや編集技術の進歩によって、インターネットにアップされた映像を別の人が簡単に編集して、自分の都合のいいように利用できてしまう。
 アメリカのジャーナリスト、W・リップマンは「事実はどんなに努力しても完全な姿では伝わらない」と語っている。
 あまり「客観、客観」といっていると、ジャーナリストが考えることをやめて、発表者のいいなりの記事を書くだけのロボット記者になる。
 ドイツは基本法(憲法)で、ジャーナリストの情報源開示の証言を拒否する権利を保障している。
 テクノロジーの発達で、検索エンジンがぼくらの好みや興味を推測して情報を集めてくれてしまう。これは、ネット上から自分と違う意見が見えにくくなっていくということでもある。この傾向はニュース情報でも進行しつつある。
 2016年、イギリスのEU離脱をめぐる国民投票や、米大統領選の選挙運動の中でウソが堂々とまかり通り、それを多くの人が信じるという、驚くべき事態が発生した。
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ストーカーの時代 [読書メモ2017]

『ストーカーの時代』 ブラン・ニコル 2017/06

ストーカーの時代
著者の詳細不明。 ストーキングの心理と現代文化の関係を考察した本。

 インターネットの出現は、それ自体現代の文化がストーキングの典型的な特徴である衝動によって活性化されている方法を表わしている。インターネットは偏執的で窃視症的な衝動に向いている。 その本質は、匿名の人に情報の収集を促すことである。
 長い間その言葉は、人間や動物による狩猟にほぼ限定して使われてきた。 ストーカーは、1424年に「不法にものを追いかけ回す人、密猟者」と定義され、1508年に「盗みを目的にうろつく人」と定義されている。 19世紀と20世紀の使用を通じて、ストークという言葉は、人による他の人の狩猟の意味を含み始めた。
 ストーキングという言葉が、動物の狩猟を示すことから人間の迫害を示すことへとはっきりと移行し始めたのは、1970年代だった。
 1960年代の初期、新しい種類のフォトジャーナリストが確認された。パパラッチである。
 1990年、カリフォルニア州は最初のストーキング防止法を通過させた。 1993年までに全てのアメリカの州がこの法律を成立させた。
 ストーカーは意志するにせよしないにせよ、社会のルールを誤読する。ストーキングの犠牲者たちは、そのルールを再評価させられ、また自分たちは正しくそれらを守っていたかどうかを考えさせられる。
 有名人文化はストーキング文化である。 見当違いの親密さという性質を生み出すことを加速した文化である。それは様々な種類のストーキング行為を合法化する。インターネットのファンサイトを通じて展示されるファンの世界は、その一例。 有名人はナルシシスティックなつながり幻想の創造において共謀している。
 私たちが正常な愛と考えるものにすら、妄想的な何かがあることは事実である。 精神分析学者によると、私たちが愛について話すとき話すものは、実は空想である。
 スパイダーマンはスーパーヒーローのストーカー。
 ストーキングはナルシシックな文化の兆候である。
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7月第2週に読んだ本(まとめ) [既読一覧]

『人見知りでも「人脈が広がる」ささやかな習慣』 金澤悦子 2015/07
『歌うカタツムリ』 千葉聡 2017/06
『人類の未来』 ノーム・チョムスキーほか 2017/04
『考える訓練』 伊藤真 2015/08
『「0から1」の発想術』 大前研一 2016/04
『すごい手抜き』 佐々木正悟 2015/12

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人見知りでも「人脈が広がる」ささやかな習慣 [読書メモ2017]

『人見知りでも「人脈が広がる」ささやかな習慣』 金澤悦子 2015/07

人見知りでも「人脈が広がる」ささやかな習慣
著者は(株)リクルート、転職マガジン編集長などを経てはぴきゃりアカデミー代表。 人脈を広げる方法を教える本。

 人見知りは2種類ある。 1つは「交流会?嫌なら行かなければいい」と言えるマイペースタイプ。もう1つは「自分をよく見せたいタイプ」。できる人、面白い人と思われなきゃと焦るあまり、「何を話したらいいかがわからない」などのプレッシャーと日夜闘っている。本書が対象とするのは、このタイプ。
 交流会では、まず相手を知ることに専念する。 次に新しく声かけした人には、「〇〇さんとはもうご挨拶されましたか?△△されている方なんですよ」と、先ほど名刺交換したばかりの人の紹介を申し出る。
 コツは「開く(会話が広がる)質問」をすること。逆に「閉じる質問」とは「はい・いいえ」で会話が終わってしまう質問。
 相づちは「ア行」が好印象。「ハ行」になると、感じが悪い。
 初対面の人とは「共通点を見つける」ことに専念する。
 携帯電話の電話帳のメモ欄に紹介者の名前を登録しておく。
 トップセールスの人たちは「もとから友達なの?」というくらい、担当者のプライベートの話に精通している。
 人との違いこそが金脈。
 「相手にとってどれだけ役に立つ人間かどうか」が、相手の頭に陣取るポイント。
 チャンスをものにする人に共通しているのは、自分らしい選択基準を持っていること。
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歌うカタツムリ [読書メモ2017]

『歌うカタツムリ』 千葉聡 2017/06

歌うカタツムリ――進化とらせんの物語 (岩波科学ライブラリー)
著者は東北大学東北アジア研究センター教授。 カタツムリの進化研究を歴史的に解説する本。

 およそ200年前ハワイの古くからの住人たちは、カタツムリが歌う、と信じていた。 結局このカタツムリの謎は、完全には解けぬままとなった。なぜならハワイのカタツムリたちは、20世紀に入ると忽然とその姿を消してしまったからだ。
 宣教師ギュリックはハワイマイマイ類が島ごと、あるいは谷ごとに隔離されて、多様な種に分かれていることを見出し、1872年に「ネイチャー」誌に発表した。 同じような環境に住み、同じ餌を食べているにもかかわらず色や形が互いに異なっている。これは自然選択による適応では説明が難しい現象だった。 1888年ギュリックはハワイマイマイ類の地理的変異にもとづく種分化の理論を発表した。 地理的にひとまとまりとなった集団のなかでは種分化は起こらない。種分化が起こるためには、地理的に隔離されなければならない。そして種分化は集団が持つ性質がランダムに変化することで起きる。
 こうしたギュリックの研究成果は、ダーウィニストであったウォレスから批判を浴びた。ウォレスは、生物のあらゆることが適応=自然選択で説明できると考える「適応主義者」だった。
 1930年、フィッシャーは『自然選択の遺伝学的理論』を出版。 フィッシャーの前に現れたライバルがライト。
 ライトは「遺伝的浮動」を数学的に定式化した。メンデル遺伝学と、ギュリックが着想した性質のランダムな変化による進化のアイデアを結びつけたものであった。
 ハワイマイマイ類を滅ぼした主犯はヤマヒタチオビ(カタツムリを食べるカタツムリ)。農業害虫のアフリカマイマイを駆除するために、人間がフロリダから持ち込んだ。タヒチやバミューダでも同様なことが起きている。
 2001年、小笠原の父島ではカタマイマイが絶滅していた。滅ぼしたのはニューギニア産のウズムシ。1990年代に父島に持ち込まれ、固有のカタツムリをほぼ全滅させた。ウズムシを持ち込んだ理由も、アフリカマイマイの駆除。
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人類の未来 [読書メモ2017]

『人類の未来』 ノーム・チョムスキーほか 2017/04

人類の未来―AI、経済、民主主義 (NHK出版新書 513)
インタビュアー吉成真由美はサイエンスライター。 5人の賢者へのインタビューをまとめた本。

 ノーム・チョムスキー(言語学者): アメリカの斜陽は70年前から始まっている。アメリカの力のピークは1945年。世界中の冨の半分がアメリカに集中していた。
 諜報活動とは、国民をコントロールすること、そして政府のやることをすべて肯定するためのもの。権力システムとは、本来そういうもの。
 AIが人間の知能を超えるというアイディアは、今のところ完全なる夢。これが何かまったく新しい知能になるという見方には、まるで根拠がない。 量的拡大は知性の本質と結びつかない。
 レイ・カーツワイル(発明家、未来学者): なぜ脳があるかと言えば、それは将来を予測するため。
 情報テクノロジーは指数関数的に発展・成長する。 コンピュータが全ての分野において人間がすることを超えるようになるのは2029年。
 2030年ごろには、これらのコンピュータ・デバイスは血球ほどの大きさになる。 AIの一つの重要なアプリケーションは、免疫力を拡張するというもの。二つ目は、脳に入っていってVRやARを脳内に構築すること。
 あと12年もしないうちに、毎年1年あまり寿命を延ばしていくことになる。 20年もしないうちに、全てのエネルギーを太陽エネルギーで非常に安く賄えるようになる。
 マーティン・ウルフ(経済ジャーナリスト): (日本政府がいつまで借金を続けられるかの)答えは、国民が負債を背負う意欲が続く限り可能だということ。あと20年くらいは続くと思う。
 (日本人は)欲望が飽和した状態からは程遠く、30年前と同じように所得の多くを消費に回している。本質的な問題は、GDPにおける可処分所得の割合が低すぎるということ。日本企業は株主にあまり注意を払わない。企業は高い利益をただ積み上げておく。その結果、個人の可処分所得が増えない。 解決方法は企業の利益を家計に移し可処分所得とすること。
 フリーマン・ダイソン(理論物理学者): 気候モデルはゴミを入力してゴミを出力する。 現在の気候を理解する上では役に立つが、(長期の)予測には無力。 問題は、コンピュータモデルが非常にリアルに見えるようになってきてしまったために、それを使っている人々が、モデルと現実の区別をつけにくくなってしまっていること。
 私たちは、事実を確かめるよりも、物語を信じる傾向がある。これが人間の本質。
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考える訓練 [読書メモ2017]

『考える訓練』 伊藤真 2015/08

考える訓練
著者は伊藤塾塾長。 考える訓練のやり方を教える本。

 なんとなく、ひらめくのを待ったり、インターネットや書物で調べたりすることを「考える」ことだと勘違いしてしまっている。 他人が考えた答えを探すのは、「考える」ことではない。
 法律家は「考える」ことが仕事。「未知の問題」に対して「答えを作り出す」。それが法律家にとっての「考えること」。
 法律家が通常行っている考え方の基本的なアプローチのしかたは、さまざまな場面で通用する。
 もし本当に「考える」なら、あえて居心地の悪いところ(意見の違う場所)に自分の身を置いて、心をざわつかせるべきだ。
 目の前の小さなことに興味をもち、どれくらい深めて考えられるか。横展開、縦展開で考えていくのが「考える訓練」になる。
 「具体的」な経験から「抽象的」な法則やルールが抽出できないと、同じ失敗をくり返すことになる。
 考える力がある人は、おしなべて好奇心が強い。
 普段の生活の中でも、人を説得したり、自分の意見を主張したりするときは「理由を3つ考える習慣」をつけておくといい。
 いつもと違うちょっとしたことをわざと入れてみると、「考える訓練」になる。 そのために必要なのは、じつは健康。
 法律家が日常的に使っている考え方「IRAC」。Issue(問題点・課題)Rule(規則)Application(あてはめること)Conclusin(結論)。
 じつは法律の世界は、すべて二元論で構成されている。 情に訴えることはやめて、二元論で考える訓練をする。
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「0から1」の発想術 [読書メモ2017]

『「0から1」の発想術』 大前研一 2016/04

「0から1」の発想術
著者はビジネス・ブレークスルー代取。 個人のイノベーションが重要な時代になったという本。

 現在の世界は「一個人のイノベーションによって変化する世界」。 組織ではなく、個人で勝負しなければならない時代。
 ①戦略的自由度: 戦略プランニングでまず肝要なのは、正しい問題と目標の設定。 日本企業はスペックばかりに目が行き、目的関数を把握していないところが多い。競争相手に勝った理由、負けた理由をユーザーの目的から洗い出していき、それを戦略的自由度へつなげていくことが肝要。
 ②アービトラージ:情報格差でサヤを抜く、ということ。 世界で最も安くて良いものを調達して、最も高く売れるマーケットで売る、ということ。
 ③ニュー・コンビネーション:新しい組み合わせ。 「コンビニxカフェ」がスウェーデンにおけるセブンーイレブン。オーストラリアではガソリンスタンドと組み合わさっている。
 ④固定費に対する貢献:固定費産業の場合は、まず「固定費に対する限界利益の貢献の最大化」ができているかどうかを問うべき。すなわち「(機械とか客室とかの)空き」を埋めていくこと。
 ナローキャスティング、ポイントキャスティング(ターゲットを絞った広告)という方法は、固定費産業と相性が良い。
 ⑤デジタル大陸時代の発想:バラバラの島だったデジタル機器が1つにつながり、デジタル大陸化した。 その上で「5年後の生活・ライフスタイル」を想像し、そこからサービスや商品に落とし込む。
 ⑥早送りの発想:今、世界中のどこかで起こっている「先行的な事例」や「先行的な個人」をキャッチし、それをカンニングして自分のものとする。これが「早送りの発想」。
 「やることすべて成功する必要はない。最後の1回で成功すれば、成功者と呼ばれる」ナイキ創業者フィル・ナイト。
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すごい手抜き [読書メモ2017]

『すごい手抜き』 佐々木正悟 2015/12

すごい手抜き - 今よりゆるくはたらいて、今より評価される30の仕事術 -
著者は心理学ジャーナリスト。 手抜きをすることが正常なのだという本。

 「ここぞというところで力を発揮する」ことができるのは、逆に言えば「ここぞというところ以外で手を抜いている」とも言える。
 一切の手抜きができない人というのは、必死に完璧を目指した挙句、途中であきらめるという傾向がある。
 「できっこないこと」をしようとするのは、要するに何もしないのと同じ。
 仕事とは、習慣的に、調子が良くても悪くても、「とにかく前へ進める人」によって進んでいく。
 完璧主義とは不安心理から来るもの。
 特に「手を抜く」べきは「最初の一歩」。
 完璧が一番よいと考えてしまうのは、実はすごく視野の狭いこと。
 早め早めに取り組むということは、多め多めにムダなことをしかねないということ。
 全ての失敗を耐えがたく感じるというのは、物事の軽重を判断する能力を欠いているということ。
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