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21世紀の楕円幻想論 [読書メモ2018]

『21世紀の楕円幻想論』 平川克美 2018/02

21世紀の楕円幻想論 その日暮らしの哲学

著者は立教大学客員教授、文筆家。 現代社会は「無縁」の価値観が主流であるが、「有縁」の良さを取り戻せ、という本。

 昨年わたしは15年続けてきた会社を畳みました。 結果として全財産を失うことになりました。 借金とは遅延された等価交換だということです。
 同じことを別の側面から見ると、貨幣交換とは「非同期的交換」であり、貨幣とは非同期交換を可能にするマジックツールだということです。
 負債関係は、現代版の主人と奴隷の関係なのです。
 しかしイヌイットの負債論では、生まれるとは義務で、義務を履行するために、他者から食べ物を受け取ることもまた、当然のことだと。だから与えるのも当然のことである。
 物々交換と貨幣交換のあいだには、実は原理的な差異はなく、ただ流動性の差異があるだけだったのです。
 負債はモラルの源泉。 自分の自分の対する負債、それが責任。
 グレーバーの『負債論』の中で、どんな社会でも、共同体の中を貫いている原理というのは共産主義なんだ、コミュニズムなんだと言っている。
 「自己責任」とは、ひとつの共同体の内部が、分断され敵と味方に分別されたときに発声される敵対的な言葉なのです。
 日本における個人の概念は、革命や公民権運動のなかから出てきたのではなく、「カネの前では誰もが平等」という市場の原理から生まれてきた。
 縁がなくとも金があれば生きていけるのが「無縁」社会。
 わたしたちの生きている世界には、「有縁」と「無縁」、お金と信用、欲得と慈愛という相反する焦点があって、それがいつも綱引きをしている。いつも焦点が2つあり、それらは反発しながら相互に依存している。楕円幻想ですね。


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